まず結論:権限とログは「機能」ではなく運用
社内RAGは、資料を入れるだけでは終わりません。チャットを使える人と、裏で検索される資料の範囲が一致しているか。質問文に機密が混ざったとき、誰がログを見られるか——ここが未定のままデモを進めると、導入直後に止まります。
投入前チェックの延長として、権限とログを運用ルールに落とす型をまとめます。主CTAはセキュリティの確認と整備の入口です。
後回し
先に決める
権限:使える人と資料範囲をそろえる
「ログインできる=全部の社内資料を検索できる」は事故の型です。営業だけが見るべき資料が、全社の質問に混ざらないよう、ユーザーグループと資料セットを対応づけます。
使う人
- 営業チーム
- 現場管理者
- 本社総務
見られる資料セット
- 営業マニュアル
- 現場手順・安全
- 就業・庶務FAQ
- グループと資料セットの対応表があるか
- 退職・異動時にアクセスを消す担当がいるか
- 管理者用の特権検索がある場合、監査できるか
- 最初の試用は1グループに限定しているか
ログ:残す・見せる・消すを分ける
質問文そのものが機微情報になることがあります。ログは「残す目的」「見せる人」「消す/期限」を分けて書いてください。監査のための保管と、現場の安心は両立できます。
残す目的
品質改善・不正利用の検知・インシデント調査など
見せる範囲
一般利用者は不可。情シス/運用担当のみなど
期限と分離
保存期間、本番と検証の分離、取り出し手順
見直しのリズム
一度決めて終わりにせず、試用期間中は短く見直します。権限のズレ、禁止すべき貼り付け、ログのノイズは、週次の短い確認で潰す方が安全です。
- 01
方針1枚
権限対応表とログ方針を書く
- 02
試用開始
限定グループ・安全な資料から
- 03
週次15分
ズレ・誤回答・貼り付け事例を確認
- 04
拡大判断
条件を満たしたら次の資料セットへ
次の一歩
導入前なら、ユーザーと資料の対応表とログ方針の下書きを先に作ってください。すでに試用中なら、閲覧権限と保存期間が文書化されているかを点検するところから始められます。
よくある質問
投入前チェックリストとの違いは?
チェックリストは投入前の確認項目一覧です。本記事は、そのうち権限とログを「誰が・いつ・どう見直すか」まで含めた運用の型に深掘りします。
ログはすべて残すべきですか?
無期限の全保存が最善とは限りません。保存期間、本番と検証の分離、一般利用者は生ログを見られないこと、監査時の取り出し方を決める方が実務的です。
部署をまたぐ資料はどうしますか?
最初から横断検索にしない方が安全です。部署ごとに資料セットとユーザーグループを合わせ、効果が確認できてから共有範囲を広げます。
委託先調査でも同じ項目ですか?
同じです。NDA後の資料セットでも、権限・ログ・再委託・インシデント連絡は聞かれやすいです。RAGを含む場合は本記事の項目をセットに含めてください。
