一つだけ手作業のアプリが残り、台帳の日付がそろわない
退職や異動の確認を始めたものの、一部のアプリには台帳と連携するAPIがない。担当者が管理画面を開き、一覧を表へ写し、業務部門へ利用の必要性を聞いている。台帳は更新したつもりでも、どの時点まで確認したか分からなくなる。こうした場面を考えます。
アカウントの一覧を集める負担が減れば、確認に使う時間を取りやすくなります。ただし、一覧を取り込めたことだけでは、その人の利用が必要か、停止が実施されたかまでは分かりません。取得・利用確認・対応結果を分けて追うことが大切です。
本稿の業務例と図はSHINJIDAI独自の提案です。特定製品の導入効果や、当社の顧客事例を示すものではありません。
SHINJIDAI独自作成。製品共通の仕様ではなく、業務を分けて確認する整理です。
10月29日の発表は、API非対応アプリの情報連携
freeeは2026年10月29日、freee IT管理の「AIアプリコネクター」の提供開始を発表しました。APIに対応していないSaaSやオンプレミスのアプリのアカウント情報を、Chrome拡張機能で読み取って連携する仕組みです。
公式説明では、AIが初期設定時に読み取る項目等を判別し、利用者が確認・修正します。連携時も読み取り結果の確認を経て台帳へ反映する流れです。アカウントの発行・削除の自動化は、今後の展開として記載されています。
導入を検討する際は、どの情報を取得し、どこへ反映するかを具体的に確認します。情報連携の機能を、対象アプリの利用停止まで完了する仕組みと一括りにしないことが、社内の依頼範囲を決める第一歩です。
「今回の一覧」がどこまでか、取得前にそろえる
同じアプリでも、管理画面の表示条件や権限で見える行が異なることがあります。有効な利用者だけなのか、停止中や招待中も含むのか、複数の契約・組織のうちどこを対象にしたかを記録します。複数ページある一覧は、最後まで含めて確認できるかを試します。
画面を読めた時点と、元のサービス側で情報が更新された時点も別です。後者が分からなければ不明とし、取得した日付だけを「全件最新」の意味にしません。認証要求・アクセス拒否・途中の失敗では、取得できた範囲を残して止めます。
取得する権限や拡張機能の利用は、対象サービスの条件と社内の情報管理手順で確認します。今回の公表だけを根拠に、他のサービスへ同じ接続や読み取りが許されると扱わないようにします。
対象と条件
アプリ・組織・有効/停止等の条件・表示できる権限の範囲。
時点と取得範囲
取得日時、元データの更新時点が分かるか、ページ・取得漏れの有無。
反映と未確認
確認用の結果と台帳への反映を区別。失敗・未取得・対応不明を残す。
SHINJIDAI独自作成。実際に保存する情報は、管理目的と必要な範囲で選びます。
行がなくなった理由と、アカウントが不要な理由は違う
前回あった行が今回の取得にない場合、すぐに「削除済み」へ変更しないようにします。絞り込みや取得権限が変わった、一覧の一部を読めなかった、アプリ側の状態が変わった、などを切り分ける必要があります。取得差分は、確認する対象を見つける材料です。
利用者の対応付けも、名前が似ているだけでは決めません。社員、外部の協力者、共有アカウント、システム連携用を区別し、判断できないものは管理責任者へ照会します。必要な番号で照合できる設計を検討し、取得の都合で個人情報をむやみに複製しません。
再実行したときは、同じ一覧を二重登録しないことに加え、途中で止まった取得を全件の結果で上書きしないことも確認します。差分が多いときに反映を保留できるか、元の台帳を参照して取り消し・訂正する手順があるかを試します。
要不要の確認は、使っている業務を知る人へ渡す
情報システム担当だけでは、外部委託が延長されたか、共有アカウントをどの業務で使っているかまで判断できないことがあります。業務側が利用の必要性を回答し、情報システムが権限や対応方法を確認する分担を決めます。兼務している場合も、確認した役割は分けて残します。
Josysの公式ヘルプは、利用者本人によるレビューと、アプリオーナーが利用者ごとの要不要を答えるレビューを案内しています。一覧の収集に加え、誰へ何を確認するかを設計する参考になります。利用できる機能や契約条件は製品ごとに確認が必要です。
架空の確認対象が3件あり、2件は担当者と対応結果を確認できた一方、1件の回答が来ていない場合、3件すべてを完了にしません。未回答の1件に次の確認先を残し、退職・異動の期限が関係する場合は、社内の責任者へ判断を戻します。未回答を停止の同意とみなす運用にはしません。

「停止を依頼した」と「実際に止まった」を分ける
不要と判断された後も、担当者へ依頼を送っただけでは処理は終わりません。対象を特定する番号、判断した人、実行した人、実施した内容と結果を対応させます。変更後に対象アプリで状態を確認できたかも残します。
停止・削除・権限変更は同じ操作ではありません。データの所有者、他の業務とのつながり、復帰や引き継ぎの扱いを、対象アプリの仕様と社内手順で確認します。取得のための権限と、変更を実行する権限を一括で広げない設計を検討します。
連絡が遅れた、実行が失敗した、対応中に業務継続の必要性が分かった場合の戻し先も決めます。台帳に「完了」と付ける条件を、回答の受領、作業の実施、結果の確認のどこに置くか、担当者同士でそろえます。
一覧の取得・反映
- 取得条件と時点が分かる
- 未取得や失敗を残せる
- 社員等との対応不明を追える
確認・対応の結果
- 業務側が利用の要不要を判断
- 合意した担当が必要な対応を実施
- 対象アプリの状態を確認する
SHINJIDAI独自作成。対象アプリの変更操作を自動実行する提案ではありません。
CSV・API・ブラウザ経由を、保守まで含めて比べる
少数のアプリを決まった時期に確認するなら、標準のCSV出力と確認手順の整理で足りる場合があります。日付や絞り込み条件をそろえ、反映前の確認と未回答の追跡を続けられるかを確かめます。
既存APIや製品の標準連携が使えるなら、取得項目、権限、契約条件、更新頻度を先に調べます。ブラウザ経由を比較するときは、認証や画面変更で読めなくなる場合の検知・停止・設定の見直しを、保守へ含めて考えます。
不足するのが一覧の取得なのか、社員情報との照合なのか、確認待ちの引き継ぎなのかで、必要な実装は変わります。すべてを新規開発する前に、使っているソフトを残し、不足する受け渡しだけを追加する案を持ちます。
- 運用・設定:今の出力と確認担当をそろえて継続できるか。
- 既存連携:製品が扱う項目・対象アプリ・確認の流れが自社に合うか。
- 必要な開発:対応付け・確認待ち・結果の連携など、不足する範囲を限定できるか。
一つのアプリで、取得漏れと未回答まで試してから広げる
最初は管理責任者が明確な一つのアプリを選び、現在の取得方法と結果を照合します。実際のアカウントを変更する前に、一覧の取得・取込確認・要不要の回答・対応結果の記録をどこまで試すか合意します。
切替中は、旧台帳と新しい結果のどちらを正式な記録とするか決めます。比較用に二つの一覧を作ることと、両方から同じ変更依頼を出すことを混ぜません。未確認が残る間の従来手順と、取得できないときの窓口も用意します。
費用と工期を左右するのはアプリ数だけではありません。認証・権限の条件、画面や出力形式の違い、社員情報との対応付け、確認担当の人数、履歴と保存範囲、画面変更後の再検証・保守をそろえて見積を比較します。
- 全ページと絞り込み条件を照合し、取得できない場合は反映を保留できる
- 共有・外部委託・連携用のアカウントを社員へ誤って対応付けない
- 前回の行が見つからなくても、確認前に削除済みへ変えない
- 同じ一覧の再取込と途中の失敗で、二重登録や不完全な上書きが起きない
- 未回答・対応失敗・判断変更を、確認する担当へ戻せる
- 画面・認証・担当の変更後に、再確認と保守の窓口が分かる
相談では、一覧を集める作業と確認が止まる場所を並べる
SHINJIDAIは、対象アプリと現在の出力・台帳・確認担当を整理し、運用、既存機能、連携、必要な開発を比較して提案します。合意した範囲を設計・実装し、取得できない場合や未回答を含め、担当者が次の作業へ進めるかを検証します。
初回は、アプリの用途、一覧を出せるか、誰に利用の必要性を聞いているかを分かる範囲でお話しください。パスワードや実際の全アカウント一覧を、相談の必須条件にはしません。機密を含まない項目名や架空例から始められます。
発注側は利用の判断責任者と情報管理の条件を、既存の提供会社は製品の利用・接続条件を確認します。当社の調査・実装と既存保守先の担当を分け、導入後の認証・画面変更、取得失敗、担当交代をどこまで保守へ含めるかも合意します。
業務の課題整理から、設計・開発・導入まで
一覧の取得と、利用確認・対応結果の受け渡しを整理する
SHINJIDAIにご相談ください。
- APIのないアプリだけ手作業で台帳を更新している
- 社員情報との対応不明や未回答が残っている
- 今のソフトを残して必要な部分をつなぎたい
初回はアプリの用途・取得方法・確認担当の概要から。パスワードや全アカウント一覧の提出は必須ではありません。
対象サービスの条件、権限、情報管理の要件を確認し、既存の提供会社との担当範囲を合意します。
ID・パスワードや顧客データは、フォームに記載しないでください。
役割と完成の確認方法を見る出典
確認日:2026年11月1日。freeeの公表日と提供範囲、情報連携と将来の発行・削除の区別、Josysのレビュー担当の選び方を公式資料で確認しました。製品の対応範囲や利用条件は導入時の最新情報で確認します。当社による導入・連携の実証や、各社の推薦・提携を示すものではありません。
図1〜3、3件の架空例、取得差分・未回答・対応結果の整理、役割と完成の確認項目はSHINJIDAI独自の提案です。公式のロゴ・図表・製品画面は転載していません。情景画像は実際の顧客・製品を示すものではありません。
よくある質問
新機能を使えば、APIのないアプリはすべて自動管理できますか?
公表された仕組みと、自社のアプリで実際に取得できることは分けます。対象画面、権限、認証、ページ分割、利用条件等を確認し、試行した一覧と元の管理画面を照合します。すべてのアプリへの適合を一律には判断できません。
一覧から消えたアカウントは、削除済みとしてよいですか?
取得失敗、表示条件、権限の変更などでも一覧に出なくなる可能性があります。取得範囲と実際の状態を確認するまで、未取得・要確認として残します。取得結果だけを根拠に、不要や削除済みへ変えません。
freeeの今回の機能には、アカウントの発行・削除も含まれますか?
2026年10月29日の発表はアカウント情報の連携を扱い、発行・削除の自動化は今後の展開として説明しています。将来計画を、今回利用できる機能と混ぜないことが必要です。導入時には最新の提供範囲を確認します。
CSVで台帳を更新している場合も、すぐに置き換えるべきですか?
現在の出力で対象範囲・時点・照合結果を保てるなら、運用整備で足りる場合があります。更新頻度と手作業の負担、既存APIや製品機能の有無、ブラウザ経由の取得条件と保守を同じ条件で比較します。
共有アカウントや外部の協力者も、社員名簿と同じ扱いでよいですか?
一人の社員と一つのアカウントが対応するとは限りません。共有、外部委託、システム連携用などの区分と管理責任者を確認します。社員名簿と結び付かなかったことだけで削除候補へ確定しません。
初回の相談で、管理者パスワードや全アカウント一覧は必要ですか?
必要ありません。対象アプリ、現在の出力方法、確認が止まる場面、担当の概要から整理できます。実作業に必要なアクセスは、範囲・権限・方法・担当を合意してから扱います。
