技術解説

RAGと社内ChatGPTの使い分け

社内の資料に答えさせたいときはRAG、汎用的な文章作成や調査には社内ChatGPT——用途によって向き不向きがあります。両者の違いと、どちらから始めるかの判断を図で整理しました。

技術解説

使い分けの基準

RAGか社内ChatGPTか

この記事でわかること

  • RAGと社内ChatGPTの役割の違いがわかる
  • 社内資料に答えさせたいときはRAGが向く理由がわかる
  • どちらから始めるかの判断基準がわかる

執筆

藤原 寿暉斗

CTO

技術全般を統括。Webシステム開発からRAG・LLM統合まで、先端技術を実務に落とし込むアーキテクチャ設計を担う。

RAGと社内ChatGPTの違い

RAGは社内の資料を検索してから回答する仕組みです。社内ChatGPTは、学習済みのモデルに質問して文章を生成する仕組みで、社内資料を自動で参照するわけではありません。

社内マニュアルへの正確な回答と出典表示が必要ならRAG、メール下書きや議事録要約など汎用タスクなら社内ChatGPT——この切り分けが基本です。

向き不向き

RAGが向く

  • 社内マニュアルへの回答
  • 出典つきで確認したい
  • 資料の更新を反映したい

社内ChatGPTが向く

  • メール・報告書の下書き
  • 要約・翻訳など汎用作業
  • 資料参照が不要な調査

社内資料に答えさせたいときはRAG

「就業規則のこの項目は?」「この製品の保証条件は?」——社内資料が根拠になる質問にはRAGが向いています。回答にどの資料を見たかを出せると、現場も安心できます。

投入前に資料の選別・権限・ログのルールを決めておくことが大切です。関連のセキュリティコラムもあわせてご覧ください。

RAGの流れ
質問社員
資料を検索社内ドキュメント
出典つき回答根拠が確認できる

どちらから始めるか

ニーズが「社内のこの資料群に答えてほしい」と明確ならRAGから。まず全社で文章作成を試し、効果を見てから社内資料連携を検討するなら社内ChatGPTから——目的で決めてください。

両方使う場合も、データの境界と権限は共通の設計思想で揃えると、あとからの統合が楽になります。

始め方の判断
  1. 01

    目的を言語化

    資料回答か汎用作業か

  2. 02

    小さく試す

    FAQまたは1部署から

  3. 03

    必要なら併用

    境界を揃えて拡大

よくある質問

RAGと社内ChatGPTは、どちらか一方でよいですか?

用途が違います。社内マニュアルに答えさせたいならRAG、メール下書きや要約など汎用作業なら社内ChatGPTが向きます。両方使う会社も多いです。

社内ChatGPTだけでは、社内資料に答えられませんか?

アップロード機能があっても、資料の更新・権限・出典の管理は別途設計が必要です。正確な社内回答と出典表示が必要ならRAGの方が向いています。

どちらから始めるのがおすすめですか?

「社内のこの資料に答えてほしい」というニーズが明確ならRAGから。まず全社的に文章作成を試したいなら社内ChatGPTから——目的で決めるのがよいです。

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